2020/11/14

診察を受けるとき

診察前には飲食物を摂らないようにします ☆持っていくもの  母子健康手帳・保険証・診察券  便(おむつごと)=下痢・血便の場合 ☆医師に伝えること  ・一番気になる症状の様子  ・いつから、どのような症状か  ・家庭でした処置、投与した薬 自宅でしばらく様子を見てから受診するときは、体温や症状を時間ごとにノートに書き込みそれを持って診察を受けています。 子供の具合が悪いのにそれどころではないというときは、紙切れにメモで構いません。 気になったり、聞きたいことなども、そのつどノートに書き込んでいると、診察もスムーズに進みます。

2020/11/13

病気中の生活での注意

登園・登校については、医師の指示に従います 他人にうつす病気の場合、出席停止の期間が決まっているものもあります(学校伝染病)。 入浴や飲食についても、医師に相談します。 次回の診察は、治ったと思われる場合でも、指示されたときに受診するようにします。 また、処方された薬は、途中自己判断でやめないようにします。 学校や幼稚園などを休むと、勉強の遅れなど気になるかと思います。 またお子さんを保育園に預けていらっしゃる場合は、お仕事の都合もあるでしょう。 仕事がどうしても休めず、熱があるお子さんに座薬をいれて、保育園に預けたという話を聞いたこともあります。 しかし体力の落ちてしまった体で、無理に登園、登校するのは逆に病気を長引かせるかもしれませんし、治ったようにみえても、感染する病気では菌がまだ出ている場合もあります。 きちんと受診して、登園、登校は医師の従うことが大切だと思います。

2020/11/12

薬の飲ませ方

特に指示されたものでなければ、食事や授乳の前に飲ませてかまいません。 乳児に粉薬を与える場合は、水で溶かして飲ませるか、少量の水で練ってから上あごになすりつけ、その後に湯冷ましやミルクを飲ませます。 幼児で薬を嫌がる場合は、アイスやヨーグルトなどの食べ物に混ぜてもよいです。 粉ミルクに混ぜると、その後嫌がってミルクを飲まなくなるといったことを聞いたことがあります。 ◇我が家の場合◇ 娘が粉薬を飲むときに使っていたもので、いちごとりんご味のゼリー状のもので、粉薬を包み込んで飲ませるタイプのものがありました。 これは一息で飲めれば問題ありませんが、口の中に留めておく時間が長くなると、まわりのゼリーがなくなり薬の味が口の中に広がってしまいます。 娘はアイスが好きなので、子供にはあまり良くないかもしれませんが、少量の濃厚な味のアイスに混ぜて飲ませるとうまく飲んでくれました。

2020/11/11

体温の計り方

電子体温計、耳式体温計、水銀式体温計などがありますが、使いやすいもので構いません。 いつも同じ場所で測ります。(脇、口) 部屋の温度や着衣の影響もあります。 また平熱を知っておくことが大切です。 元気なときに1日に何度か、食事前に測ってみるとよいかと思います。 しかし運動や食事の後は、体温は高くなりますので注意して下さい。 耳式体温計は、耳の穴の差し込むだけですぐに温度が確定し、特に小さなお子さんの場合はとても便利です。 我が家でも娘が生まれたときに購入しました。 しかし一番正確に計れるといわれている水銀式体温計と比べると、体温に僅かですが数度の誤差が見られるようでした。 なので、いつも同じ体温計と、同じ体の部位で計るとよいかと思います。

2020/11/10

解熱剤の使い方

解熱剤は、熱によるつらさをやわらげるためのもので、病気を治すわけではありません。 ・38.5℃以上でつらそうな時に使います。 元気そうならば使わなくてもよいです。 ・6~8時間以上の間隔をあけます。 ・大人用のものや他の子に処方されたものを使用しないようにします。 ・嫌がらなければ、頭やわきの下を冷却材や冷たいタオルで冷やします。

2008/06/23

夏型過敏性肺炎

ジメジメする梅雨の季節に増えるカビ。

見た目が悪いのはもちろんですが、空気中に漂う胞子が増えすぎると
アレルギーやぜんそくを引き起こすこともあります。

そして梅雨で体調を崩しやすいこの季節、咳や微熱が長引くようなら注意
が必要です。

夏風邪とばかり思っていたら、アレルギー性の肺炎に罹っているケースも
あるのです。

●原因

「トリコスポロン」というカビが、風呂場や脱衣所の腐った木枠
台所の水漏れ個所 洗濯機の付近など、自宅の水回りに発生し
繁殖したカビの胞子を吸い込むことで 発症します。

●症状

家に帰ると症状が重くなる、家から離れれば軽くなるという
居場所によって 症状の程度が変化するのが大きな特徴です。

ひどくはないが咳が出る、漠然とした風邪症状がある、などのように
専門医でないと風邪とまったく見分けがつかないので厄介です。

しかもカビが繁殖する夏季を過ぎれば自然と症状が消えてしまうため、
知らずに毎年繰り返していている人も多いのです。

何年も続くと、体質によっては呼吸困難を引き起こす 肺線維症を
招く恐れもあります。

●治療

一番の治療法は原因のカビの根絶です。

除菌剤でふき取ったり、表面を覆うだけでは効果がないので、
発生源をつきとめたら腐木を取り除き、徹底した修繕やリフォームが必要です。

◎ひどくはないが咳が出る

◎息苦しさがある

◎微熱が2週間以上続いている

◎漠然とした風邪症状がある

◎旅行や出張へ出かけると治る

◎会社から家へ帰ると調子が悪い

◎週末自宅で過ごすと症状が重くなる

◎毎年6~10月に限って症状がでる

いくつも当てはまるようでしたら専門医の受診をお勧めします。 

2008/01/30

インフルエンザ

インフルエンザウイルスによる感染症です。 普通のかぜとは違い、乳幼児や高齢者にとっては命にかかわる病気です。

●原因
インフルエンザウイルスの感染で発症します。感染経路は空気感染または飛沫感染によります。潜伏期間は1~3日といわれています。

●症状
全身の関節痛が酷く、39~40度の熱が2~3日続きます。

突然の高熱、悪寒で始まり、鼻水、くしゃみ、咳、のどの痛み、関節痛、筋肉痛の他に、腹痛、嘔吐などの症状もみられます。

乳幼児はインフルエンザ特有の全身症状 (筋肉痛、頭痛、倦怠感)が少なく、鼻汁、咳など普通のかぜと症状が似ていることがあり、判別が困難なため早めに受診するようにします。

脳炎や脳症によってケイレンを起こし、死にいたることも稀にあります。

また気管支炎や肺炎を合併することもあり、小児では、中耳炎、熱性けいれんをおこすことがあります。

高齢者や呼吸器・心臓などに慢性の病気のある人は重症化することがあります。

●治療
感染したと思ったら、幼稚園、学校は休み早めに受診します。

感染しているかどうか、迅速検査で10分間程度でわかります。

早期(発症後48時間以内)ならば抗インフルエンザウイルス薬が効果的です。

高熱や痛みに対しては解熱鎮痛剤などが使われますが、症状を緩和させる対症治療であり、インフルエンザそのものを治しているわけではありません。

抗ウイルス薬による治療は、吸入薬と経口薬、小児用にはドライシロップが使用できます。
この薬はインフルエンザウイルスの増殖を抑える薬で、 病気の期間と症状の重さを軽減する効果に優れていますが、治療効果をあげるためには、症状がでてからなるべく早く服用する事が大切です。

●予防
予防栄養と休養を十分取り、人ごみを避ける、外出後の手洗いうがいなど、日常生活においても有効な予防があります。

ウイルスは低温、低湿を好むため、 加湿器などで室内の温度を適切に保つことにも効果があります。

また流行前にワクチン接種を受けることで予防できます。

インフルエンザワクチンを接種すると、インフルエンザにかからずにすむか、かかっても症状が軽くてすみます。

13歳未満の小児では、1~4週間の間隔をおいて2回接種します。接種後、効果が現れるまでに約2週間かかります。

しかしこのワクチンは卵アレルギー、けいれんの既住症、免疫不全のある人、熱を出している場合などには接種できないことがありますので、そのような場合は必ず医師に相談します。

◇我が家の場合◇

娘がインフルエンザの予防接種をうけたときは、卵白アレルギーがあるため30分~1時間ほどそのまま病院で様子をみます。

病院によっては卵アレルギーがある場合、断られることもあります。

インフルエンザの流行は気温に左右されるため早ければ11月、遅い時期には3月~4月初旬に流行ることもあります。

11月頃予防接種を受けた場合、遅い時期の流行の時にはかかってしまうこともあるようです。

前回、娘の大切な学校行事が迫っていた時に主人がかかってしまい、悪いとは思いましたが、接触を避けたかったので、主人を実家の空き部屋に隔離しました。

入試の時期にかかったりすると大変ですので、普段からの生活習慣や予防がとても大切だと思います。

【インフルエンザ脳症】
主に6歳以下の子どもにおこります。発熱してから数時間から1日ほどで、けいれんや意味不明な言動、意識障害などが現れます。

約30%の死亡率、後遺症も25%にみられます。ある種の解熱剤が関係しているともいわれています。

国立感染症研究所 感染症情報センター

2008/01/26

かぜ ・ 気管支炎・肺炎

【かぜ 】 

主にウイルス感染により発症します。

かぜをひいている人に近づいたり、人混みの中に連れていくのはなるべく避けるようにします。

赤ちゃんの場合、大人と違って抵抗力が弱く、ほとんどの感染は人からです。

気を付けていてもかかってしまうことはあり、かかるたびに抵抗力をつけながら大きくなりますが、日常生活で体力をつけておくことがとても大切です。

普段から外遊びをしたり、栄養などに気を付けるようにします。

かかった場合は、体が小さいため全身に与える影響も大きいので、早めに受診をします。



【気管支炎・肺炎】気管支炎・肺炎

●原因

ウイルスや細菌が、気管支や肺など奥深くまで侵入し、炎症をおこします。

●症状

発熱やせきなど、かぜのような症状がでます。

気管支炎は、気管支粘膜に炎症が起こり、気道分泌(たん)が増加した状態です。

胸部レントゲン写真でさまざまな異常な陰影が認められるようになれば肺炎と診断されます。

熱が4日以上続くときには肺炎や他の発熱の原因がないか、調べていく必要があります。

痰のからんだ咳が強くなったり、高熱になってきたら、早めに受診します。

●治療

気管支炎や肺炎の治療は、ウイルス性の気管支炎・肺炎では痰を出しやすくするなどの対症療法を行います。

軽症の気管支炎は安静、保温、水分補給をしていれば1週間程度で治ります。

しかし肺炎になった時は2週間くらい入院して安静を保ちます。

水分補給のための点滴と、抗生物質の点滴をします。

また、呼吸困難を起こした時は酸素吸入を行います。

●予防

空気が乾燥するとせきが出やすいので、湿度を保つようにします。

またかぜがなかなか治らないといった場合、早めに受診することも大切です。

2008/01/25

花粉症

花粉症花粉が目や鼻の粘膜についてひき起こされる、アレルギー性鼻炎や結膜炎のことです。

●原因
アレルギー体質の人が、ある特定の花粉にくり返して接しているうちに、血液中にその花粉に対するIgEという抗体(血液中を流れているたんぱく質の一種)を作ります。

このIgEは一部、肥満細胞などのある種類の白血球の表面について存在していて、そこにまたその花粉がくっつくと、その白血球のなかから多くの化学物質が出され、様々な症状を起こします。

なぜ、体がそういう自分に不利な反応を起こすのかはわかっていません。

花粉症は自動車、特にディーゼル車の排気ガスがあるとさらに悪化することはよく知られています。

風邪の症状とよく似ていますが、違うところは毎年、決まった季節に症状が出るということです。

花粉症は、特定の花粉に触れるとすぐ症状が出るタイプの即時型アレルギーを主としていますので、花粉の多い時に症状も必ず悪化します。

そのため、血液中のその花粉の特異的IgE抗体を調べると高く出ることが多く、季節による症状の変化と合わせて、原因の花粉を特定することができます。

●症状
一年のうち特定の花粉が飛ぶある季節になると、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状に悩まされ、目が痒くゴロゴロ、チカチカして赤く充血します。

これらの症状のため、仕事や勉強に熱中できず、夜も熟睡できないため大変疲れます。

また、体全体がだるく頭がボーっとして気力がなくなったり、イライラしたりします。

のどが痛んだり、かゆくなったり、咳が止まらなかったり、気管支喘息が出たりすることもあります。

アトピー素因のある子供は、まず、乳幼児期に食物アレルギーが主に関係したアトピー性皮膚炎になります。

幼稚園から小学生になるとダニアレルギーが主に関係した気管支喘息になり、中学生以上になるとダニや花粉が主に関係したアレルギー性鼻炎になります。

このようににアレルギーの症状が次々変化していくことをアレルギーマーチと言っています。

しかし、今まで何のアレルギー症状もなかった大人が、ある日突如として花粉症やアトピー性皮膚炎になったり、乳幼児期にアレルギー性鼻炎が発症したりしています。

アレルギー性疾患は年を追うごとに急速に複雑化、重症化、低年齢化してきています。

●治療
抗アレルギー内服薬を使います。

以前は副作用として眠気がくることが多かったのですが、最近は眠気のこないものも開発されています。

花粉症は、花粉の飛ぶ季節が決まっているので、その期間だけ薬をのめばよいことになりますが、症状が出てきてから内服し始めるよりも、少し前から始めて、症状を予防した方がよいようです。

また、鼻と目の症状に対して、 点鼻薬、点眼薬も効果があります。

症状が極度にひどい場合は短期間に限り、ステロイドの点眼、点鼻やときに内服薬を使うこともあります。

また、皮内注射による誘発中和療法や減感作療法も有効です。

●予防
花粉症の予防は他のアレルギー性疾患と共通しており、まずそれをできる限り避けることです。

花粉は一般的に、空気が湿っている朝方や雨の日には飛ばず、気温が上昇して空気が乾燥する天気のよい日の昼過ぎから飛び始め、夕方、風が弱くなると空高く舞い上がった花粉が降りてきます。

天気のよい日の午後の外出や、窓を開けての換気はできる限り控え、洗濯物や布団は午前中に干して、よくはたいたり掃除機をかけて早めに取り入れることです。

布団に花粉がついていると、夜中の症状がひどくなります。

また、外出時は花粉用のマスクを使用し、外から帰ったら、手や顔を洗い、うがい をし、服や髪の毛をよくはたいたり、除機で服や室内の床に落ちた花粉をこまめに吸い取るくらいの用心深さがあってもよいかも知れません。

室内にいる人が、外から帰ってきた人の服についていた花粉に反応することもあるからです。

寝不足、過労、ストレスを避け体調を整えておくと症状が軽くてすみます。

花粉の飛ぶ少し前から抗アレルギー剤を内服することも懸命です。

2008/01/23

アレルギー性鼻炎・結膜炎

特定の物質に対してアレルギー反応を起こすことで発症します。

●原因
ハウスダスト・ダニ・カビ、ペットの毛、花粉(春はスギ・ヒノキ、夏は稲科の雑草、秋はブタクサやヨモギなど菊科の雑草)などが代表的なものです。

●症状
アレルギー性鼻炎では、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの症状があります。

アレルギー性結膜炎では、眼のかゆみ・充血、なみだ目などの症状が出ます。

酷くなると結膜の浮腫も見られるようになり、まぶたが赤く腫れることもあります。

この2つの症状は同時に見られることも、片方だけの場合もあります。

●治療
症状がひどい場合は、抗アレルギー剤の内服や点眼、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤等を使いますが、原因物質との接触を避けることが大切です。

●予防
子供では大人に多く見られる花粉症は少なく、原因となるアレルゲンが家の中にある事が多いため、季節性がなく1年中ずっと症状がでる通年性のことが多いようです。

ダニの温床となる絨毯の使用をやめ、こまめにお掃除をしてできるだけダニのいない環境を作るなど、原因物質との接触を避ける工夫をしてあげることが大切です。

◇我が家の場合◇

娘がアレルギー体質であるにもかかわらず、我が家には犬がいます。

娘があまりにも欲しがったために、5歳の誕生日プレゼントに買ったのですが、この頃の私はなんとあまい考えをしていたのだろうかと恨めしくなります。

1年程は何事もなく過ぎました。

しかしある日突然起きました。(もしかすると少しずつ症状は出ていたのかもしれませんが・・・)

突然目が痒いと騒ぎ出し、見てみると真赤になり涙がぽろぽろ出ています。

私は何が入ったのだろうかと思い、シャワーを浴びさせ、目もよく洗いました。

その時は30分ほどで治まりましたが、まさかペットが原因だとは気付いていませんでした。

気を付けていると、そのうち犬と接している時やその後に症状がでることに気付きました。

ショックでした。

なんとなく、今まで大丈夫だったから、これから先も大丈夫ではないか、と考えていたからです。

この時から娘は、大好きなペットと触れ合う事や側に寄る事さえも許されず、離れた場所からそっと見ているだけです。

側に寄れないからと言って、手放すのはもっと嫌だと言います。

たまに私の目を盗んで接触した時は、目が真っ赤になっているのですぐにわかります。

娘の願いを聞きいれた事で、結局は娘にとても辛い思いをさせ続ける結果となってしまいました。

2008/01/21

ぜんそく

●原因
気温や気圧の変化、異物の吸入や感染を起こしたときなどに生体の防御反応として、わずかな刺激で激しく起こる特徴を持っています。

また気管支喘息はダニやほこりが原因物質(アレルゲン)となっていることが多いようです。

●症状
気道の収縮により、呼吸困難とぜいぜいという喘鳴(ぜんめい)、胸が苦しい、咳がひどいなどの症状が起こります。

ぜんそく発作が重篤で、呼吸が十分できなくなる状態で病院に搬入される人も多く、呼吸困難が特に強く、チアノーゼがみられる場合などは、早急に救急車を依頼します。

●治療
発作時の対応だけではなく、日常的に喘息を管理する事が大切とされるようになっています。

アレルギーの除去や回避は喘息の大切な治療ですが、それだけで完治するものではありません。

いくつもの原因を見つけだして順に取り除いていく根気のいる治療が大切です。

内服薬、吸入薬、貼付薬、坐薬、また自宅の環境整備を整えたり、水治療(水泳)などもあり状態によりそれらを組み合わせた治療を行います。

◇我が家の場合◇

アレルギー体質の娘は、大きな発作は起こしたことはありませんが、症状はあります。

アレルギー検査をするために受診した際、その病院内で行われている水治療(水泳)を勧められ、1年通いました。

前後に医師の診察があり、しっかりとした呼吸法が身に付き、体力も付き、おまけに泳ぎも上手になるというすばらしい治療法ですが、アトピー性皮膚炎の娘の場合、少量の塩素にも反応するため、肌がぼろぼろになってしまい、泣く泣く断念しました。

しかし水泳は続けたいということだったので、今は塩素の影響がかなり少ないといわれている、電解水を使っている水泳教室に通っています。

その分、体調の自己管理もかなり厳しいものにはなってきます。

ぜんそくは小さなお子さんの場合は、特に注意深く見守ることが大切だと思います。

2008/01/19

アトピー性皮膚炎

アレルギーによる病気です。

皮膚が乾燥気味でかさかさしたり、かゆみや赤い発疹や炎症が出たりします。

アトピー性皮膚炎は、スキンケアが大切で、清潔を心がけ入浴やシャワーで汚れを十分落とします。

汗をかいたり汚れた時はこまめに肌着を替えます。

かゆみがあることも多いため、爪は短く切っておきます。

◇我が家の場合◇

実は、娘もこのアトピー性皮膚炎のため、いろいろと大変でした。

ダニ・ハウスダストに加えいくつかの食物アレルギーもありました。

症状が酷かった数年間は、スキンケアはもちろん、朝シャワーを欠かさず実行しました。

通っていた保育園に除去食のお願いをするために、アレルギーのある食物リストを提出した際、「これじゃ何にも食べれないですね」と言われ悲しい思いもしたりしました。

しかし就学後、この食物アレルギーはほとんどなくなり、肌もアトピー性皮膚炎とは分からないといわれる程、きれいになっています。

とても酷かった時期に、紹介していただいて受診したのが、四国にある土佐清水病院の福岡診療所です。

今は年1回の受診と毎日のスキンケア、病院からの食生活の注意に指示通り従っているだけで、とても良い状態を保つことができています。
土佐清水病院

2008/01/02

じんましん

じんましんは肥満細胞から放出されたヒスタミンなどによりおこると考えられています。

食べ物や花粉などのアレルギー物質が原因である内因性と、寒さやストレスなどのアレルギー以外のものが原因である外因性によるものがあります。

アレルギー物質では食べ物(卵、牛乳)、食品添加物(合成着色料、保存料、酸化防止剤)、薬、ハウスダスト、花粉などが体内に入り込むことにより起こります。

アレルギー以外のものでは温度(暑さ寒さ)、運動による汗、感染症(細菌、カビ)、虫刺され、植物、ペット、ストレスなどで起こりますが、原因不明の事も少なくありません。

●症状
突然皮膚の一部がボコボコと盛り上がり、通常強いかゆみを伴います。

形や大きさはいろいろですが、皮膚の柔らかい所にできやすい性質をもっています。

目の中や唇にできることもあります。

短時間(多くは数時間)で消えてしまいます。

皮膚だけではなく、口の中やのどの粘膜にできることもあります。

粘膜にできた場合は呼吸困難を起こすことがありますので注意が必要です。

●治療
塗り薬、抗ヒスタミン剤を服用します。

◇我が家の場合◇

娘はアレルギー体質で食べ物も制限があるため、普段の給食も代替食で対応してもらっていました。年長児の夏にお泊り保育がありました。

特に食事には配慮していただいたので、問題はないはずでしたが、就寝前からあちこちを痒がりだし、とても眠れるような状況ではないとの連絡を受け夜中に迎えに行きました。

症状は悪化する一方で、翌日にはさらに酷くなり、顔はまるで殴られたようになり、目も開けられないほどでした。

しかし夜中にほとんど眠っていないせいか、腫れた顔でもぐっすり眠っていたので受診はせずに様子をみました。

数時間でだんだん治まって食欲もありましたので、結局その時は病院には行かず終いでした。

後日、受診した際にその時のことをきいてみたところ、ストレスではなかったかという診断でした。

祖父母の家に一人で泊まるのとは違うストレスがかかったのではないかということでした。

ただやはり原因ははっきりせず、不明でした。

それと痒みのある時の塗り薬は、とりあえず市販の虫刺され用のかゆみ止めで代用してよいそうです。

2007/12/31

水いぼ・いぼ

【水いぼ】

いぼ直径1~3mmくらいの白いぼが、胸・わきの下・肘・ひざなどに出来ます。

●原因

水いぼ(伝染性軟属腫)ウイルスによって感染します。

●症状

ごく小さな発疹がでます。

しばらくすると大きくなり、真ん中にくぼみができます。

いぼが破れて中のウィルスが飛び散るとそれに触れたほかの皮膚や他人に移ります。

感染力は非常に弱いのですが、アトピーなどで皮膚が傷つき易い人には感染し易いといわれています。

●治療

放っておいても数ヶ月から1年くらいで、免疫がつき自然に治ります。

プールなどで感染すると言われていましたが、同じプールに入っただけでは感染はしないようです。

学校保健法施行規則が一部改正され、「水イボ」は単に「通常登園停止の措置は必要ないと考えられる伝染病」とされたのみならず、「原則としてプールを禁止する必要はない」ということも公に認められています。

【いぼ】

全身どこにでもでき、小さなブツブツがかたまってできます。

●原因

ヒト乳頭腫ウイルスに感染するとできるいぼです。

とくに手や足にできることが多く、ひじやひざのようなこすれやすい場所にもできます。

1個だけでなく、何個か集まってできますが、伝染力は強くありません。

●治療

自然に治ることもありますが、広がらないうちに皮膚科で取るのがよいかと思います。

治療として多いのが、液体窒素でいぼを凍らせて取るものです。

凍らせると翌日にかけて、水ぶくれになり、1週間から10日たつと乾燥してきて、その後かさぶたになってはがれ落ちます。

1回で取れない場合は、繰り返して治療します。

◇我が家の場合◇

ウイルス感染のいぼは市販のいぼを取り除く治療薬では治りませんし、症状が悪化する場合もあります。

娘の指にもこのタイプのいぼができ、素人判断で市販のいぼとりの薬を使ってしまい、病状を長引かせてしまいました。

受診し液体窒素で取りましたが、1回では治らず、再発しないようにと結局3回治療しました。

2007/12/30

とびひ

初夏から夏にかけて、子供に多い感染力の強い皮膚病です。

●原因
あせもや湿疹、虫刺され、擦り傷、アトピー性皮膚炎をかきこわしたところなどに、化膿菌がついて起きる炎症です。かゆみが強く、かくと「飛び火」のように水疱が広がります。

●治療
軟膏と抗生物質の飲み薬を処方してもらいます。

ステロイド剤は症状を悪化させるので、使わないようにします。

1日最低1回は、殺菌効果の高い石けんでかさぶたや水疱を取り除くように洗い、よく乾かしてから軟膏をぬります。

タオルは家族と別にします。

最初に症状のない部分を拭いて、後から、擦らないように水疱やかさぶたの部分を拭きます。

酷い部分はタオルでなくティッシュで押さえるようにするのがいいかもしれません。

手の爪は短く切って清潔にしておくことも大切です。必要に応じ、ガーゼを貼ったりして気を付けます。

治ったようにみえても、抗生物質の飲み薬は勝手に止めてしまわず、必ず受診するようにします。

◇我が家の場合◇

手当をする親御さんにもうつる可能性がありますので、十分な注意が必要です。

娘はアトピー性皮膚炎なので、3歳から6歳頃までよくこのとびひにもかかりました。

皮膚科の先生によっては、大人には絶対うつらないといわれる方もいらっしゃるようですが、私はうつりました。

顔がとびひで酷いことになり、眼球にまでとびひし、たいへんな思いをしました。

お子さんの治療をした手は必ずきれいに洗い、お子さんのとびひから汁が出ている部位は
、ガーゼや包帯をして他のものに接触しないよう十分な注意が必要です。

2007/12/28

乳児脂漏性湿疹 ・ おむつかぶれ・あせも

【乳児脂漏性湿疹】

生後1か月くらいに多くみられます。赤くただれたり、黄色の皮のようなものがたくさんある場合は受診します。

●症状
頭やおでこを中心にかさぶたのようなものができたり、頬が赤くなるなどの症状があります。

体にはできず、首から上の頭、 頬やおでこにできます。

頭に丸いうろこのようなものができることもありますし、頭やおでこのあたりにフケのようなカサカサしたものができることもあります。

●治療
カサカサする程度の軽い症状なら、石鹸でよく汚れを落としてあげれば良くなってしまう場合もありますす。

顔はぬらしたガーゼに石けんをつけて、ていねいに洗います。

ただれたりして膿んでくると、ほかの部 分にうつることもありますので受診します。
抗生物質入りの軟膏を塗ったり、症状がひどければ、内服の抗生物質などを飲ませたりすることもあります。

また、肌が乾燥していると赤ちゃん がひっかいてしまい、その傷が「とびひ」になることもあります。

どんなに手をよく洗っても、湿疹にさわる頻度が多くなると雑菌がつく可能性も高くなるので、できればさわらずに乾かします。

【おむつかぶれ・あせも】

あせもは、首やわきの下、おでこなど汗をかきやすい所に多く出ます。

あせももおむつかぶれも、清潔にするように心がけます。

よごれたり汗をかいた時はシャワーで洗い流したり、こまめに肌着やおむつを取り替えます。

酷くなるとすぐには治りませんので、塗り薬を処方してもらうのがよいかと思います。

◇我が家の場合◇

子供はとても汗をかきやすいので、あせももびっくりするはど早い時期からできたりします。

あせもができるのは暖かい時期ですので、こまめにシャワーを浴びて、着替えさせます。

おむつかぶれになったら、おむつをかえる度におしりを洗うと治りも早いようです。

2007/12/27

虫歯

子供は大人に比べて歯がやわらかく、完成されていないので、むし歯のリスクはかなり高くなります。
そして乳歯の虫歯は永久歯に影響を与えます。
また乳歯の虫歯は永久歯の虫歯と比べて進行が早く、痛みが出にくい傾向があります。
乳歯の虫歯をしっかりと治療しておくことは、将来永久歯が正常に生えてくるかどうかにも、大きく影響します。
1~2歳にかけては上の前歯が2~3歳は奥歯のかみあわせの溝、4歳頃はいちばん奥とその手前の奥歯の接している部分が虫歯になりやすいところです。
糸切り歯(犬歯)の後ろに生えている歯を、臼歯(六歳臼歯)といいます。
臼歯は、食物をすりつぶす、噛む、砕くなどの働きをします。
てっぺんにたくさんのきざキザした溝がはいっているため歯垢もつきやすいので虫歯になりやすいです。
これがしっかりしていないと、満足な食事ができず、栄養の摂取や成長に問題が生じます。
また、永久歯は、この六歳臼歯を生える場所の基準として生えてきますから、途中で虫歯になって抜けたりすると、他の歯の歯並びがおかしくなります。
きれいな歯並びの永久歯に育てたければ、この歯を虫歯から守ることが大事です。
六歳臼歯が生え始めたころの子供は、成長が激しいこともあって食事以外にも食べ物を口にする機会多く、しかも甘いものをほしがる時期でもあります。
食物には、多くの糖分が含まれており、パンや牛乳でさえも虫歯を引き起こす糖分が入っています。
食べたものは、生えたての臼歯の溝につまり、歯磨きもヘタなためそこから虫歯が始まってしまいがちです。
乳歯の虫歯をしっかりと治療しておくことは、将来永久歯が正常に生えてくるかどうかにも、大きく影響します。
柔らかく毛の多い歯ブラシで注意深くきれいにしてあげるか、食事ごとに、きれいに歯を拭ってあげることにより、虫歯を避けることができます。
仕上げ磨きをするときに、歯の表面が白っぽくなっていないか、黒くシミになっていないか、歯の溝が黄色くなっていないかなど観察するようにします。
このような兆候は虫歯の始まりですから、この時点で受診されるとあまり削らず治療が簡単です。
歯磨きを習慣にし、仕上げ磨きをします。
おやつは砂糖を使わないものを選び、就寝前に食べたり飲んだりする癖をつけないようにします。
またよく耳にするのは親子(家族)感染ということです。
虫歯(歯周病もですが)は主にだ液による感染症ということです。
子どもが小さなうちはつい大人は自分のお箸などでそのまま子どもの口へ食べ物を食べさせたりということがありますがそのときに食べ物と一緒にだ液中の細菌まで子どもの口の中へ運んでしまうということが言われています。
定期的に受診し、歯と口のチェックを受けます。

2007/12/26

虫歯・ 歯肉炎・哺乳瓶齲蝕症(ほにゅうびんうしょくしょう)

【虫歯】

虫歯菌によって歯に穴が開く病気です。

●原因
ミュータンス菌という虫歯菌が原因ですが、それだけで虫歯になるのではなく、口の中の食べ物のかすを分解し増殖してできた歯垢を放置することで発生した酸によって葉の表面が溶け始めます。

●症状

虫歯が表面のエナメル質にとどまっているうちは症状がありませんが、象牙質に進行して神経に達する穴が開くと痛みをともないます。

1歳から1歳半ぐらいの時期は、上の前歯の虫歯が多く、2~3歳になると食べ物を噛むことで歯が強くなってきますが、生え始めた奥歯が虫歯になりやすいため注意が必要です。

4~6歳になると歯磨きが行き届かない奥歯の間に虫歯ができることが多くなり、6歳ごろを過ぎてはえてくる永久歯は、強くなるまでの間に虫歯になりやすく、12歳前後で生えてくる一番奥の歯も歯磨きが行き届かないことがあるので注意します。

●治療

虫歯は、発見してすぐに歯科医へ行けば、腐食した部分を削りとって充填剤をつめるなどの治療でよくなります。

●予防

食生活の管理や正しい歯磨きの習慣をつけるなど家庭での指導の他に、早期発見の目的もかねて、虫歯ができる前に歯科医に指導を受けるのもよいと思います。



【歯肉炎】

歯肉が細菌によって炎症を起こします。

●原因

歯磨きが不十分なせいで歯と歯茎の間に歯垢がたまって炎症が起きます。

●症状

歯茎が赤く腫れて痛み、 口臭があり、歯磨きの際などに出血します。

●治療

細菌感染には抗生物質を用います。

普段から口の中を清潔に保つことが大切で、痛みや出血があるからといって歯磨きをやめてはいけません。



【哺乳瓶齲蝕症(ほにゅうびんうしょくしょう)】

上の前歯が広範囲にわたって虫歯になります。

●原因

長時間哺乳瓶をくわえてジュースや乳酸飲料などを飲んでいることで、歯が長い時間糖分にさらされていることが原因です。

●症状

上の前歯の表面がざらついて黄色く変色し、進行すると茶色くなってきます。

●治療

症状に気づいたら歯科医に行きます。

●予防

歯が生え始めたら、飲み物をコップで飲むようにします。

また、歯磨きの練習も始めるようにします。

2007/12/25

乳児嘔吐下痢症・感染性胃腸炎

【乳児嘔吐下痢症】

冬に多い病気で、白いお米のとぎじるのような便がでることから、仮性コレラなどと呼ばれたりしています。

2歳以下の子供に出やすく、気温が5度以下になるとみられるようになります。

通常11月ころから3月にかけて流行します。

●原因

ロタウイルスに感染しておこります。

感染経路は便中のウイルスによる経口感染が主ですが、空気感染も考えられています。

●症状

潜伏期間は2~3日です。

突然の激しい嘔吐が見られます。

オムツから流れ出るような水様性下痢や、米のとぎ汁のような白色便が多い時は1日に10回以上もあります。

発熱もしばしばみられますが、1~2日と短期間です。

水分量が多い下痢の為、脱水症に陥ることがあり、程度により外来での点滴、さらに入院治療となることもあります。

●治療
水分量が多い下痢の為、脱水症に陥ることがあり、程度により外来での点滴、さらに入院治療となることもあります。

下痢止め、はきけ止めを処方します

はきけが強いときはしばらく何も飲ませないで、はきけが落ちついてきたら、イオン飲料などをすこしずつ、何回にも分けて飲ませます。

下痢については、すこしずつ消化のいいものを与えていきます。

症状が重く点滴が必要と思ったら、早めに医療機関を受診してください。

大切なことは、腸を休ませることと、失われた水分を補給することです。

●家庭で気をつけること

オムツ交換や排泄の後は、しっかり手を洗います。


◇我が家の場合◇

娘が1歳の頃、この嘔吐下痢症にかかってしまいました。

ほとんどを家の中で過ごしていた時期にかかったため、いつ感染したのか不思議でした。

娘が12月29日に発症し、その後31日大晦日に私が発症しました。

私の症状はかなり重く、お正月2日間は病院で点滴を受けました。

元旦から娘と私は発症したまま実家にお世話になったのですが、母をはじめ集まった親類4人にうつしてしまいました。

感染した大人はとても症状が重く、中でも私はこの時、4キロも痩せてしまいました。

お正月に痩せたのは初めてでした。

それ以来、嘔吐下痢症は私の中で一番恐れている感染症です。



【感染性胃腸炎】

細菌・ウイルス・寄生虫などによって引き起こされる胃腸炎です。

ウイルスによるものは、ノロウイルス、ロタウイルスによるものが多く、冬に流行します。

●原因

ノロウイルスは、カキやシジミなどの二枚貝に含まれているために、これらが感染源となることがあります。

また、患者の便や吐物によって人から人へ感染するほか、汚染された食品を介して感染することもあります。

●症状

主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛で、熱はあまり高くなりません。

潜伏期間は1~2日です。 通常は数日で軽快します。

●治療

点滴による水分補給など、症状に応じた治療を行います。

●予防

日頃から手洗いとうがいを励行します。

特に調理や食事の前には、手をよく洗うように心がけます。

調理器具やタオル等は、85℃以上の熱湯で1分間以上加熱するのが有効です。

カキ等の二枚貝を調理する際は、十分に加熱して食します。

下痢等の症状のある人は、調理や配食はやらないようにします。

2007/12/21

溶連菌感染症

発熱、のどの痛み、発疹などがでます。感染力の強い病気です。

●原因
溶連菌(溶血性レンサ球菌)による感染症です。

鼻水やくしゃみなどの中にいる菌が鼻やのどにはいることで感染するとされています。

食品を介する感染を起こすこともあります。

●症状
38℃以上の発熱とのどの痛みが出現します。

潜伏期間は1~3日間です。

吐き気や嘔吐、腹痛がみられることもあります。

小さな赤い発疹が首や胸から体や四肢にひろがります。

顔の発疹はくちびるの周囲には出ず、口の周りが白っぽくみえます。

舌は赤くぶつぶつしてイチゴのようになります。

合併症としては、腎炎、リウマチ熱、リウマチ性心疾患があります。

●治療
のどに溶連菌がいるかどうかは、簡易キットによる検査で10分間くらいでわかります。

抗生物質を10~14日間飲むと1~2日で熱も下がり、のどの痛みもなくなります。

しかし、薬を途中でやめると、再発したり、腎炎などの合併症をおこすことがありますので、指示通りに最後まで飲みきることが大切です。

【レンサ球菌感染後におこる病気について 】
レンサ球菌による扁桃炎などにかかってから、2週間くらいたってから腎炎などの病気を起こすことがあります。

・急性糸球体腎炎:血尿、尿量が少なくなる、手足や顔がむくむなど

・リウマチ熱:心雑音、心拡大、関節炎、発疹など

先行する症状がはっきりせず、血尿などで気づくこともあります。

このような病気を予防するために、溶連菌による扁桃炎等の場合は、医師に指示されたとおりきちんと薬を飲ませるようにします。

2007/12/19

手足口病・ヘルパンギーナ

【手足口病】

夏に流行する病気で、手のひら、足のうら、口の中に小さな水ぶくれができます

●原因
コクサッキーA16型ウイルスやエンテロウイルス71型などによる感染症です。

鼻水、目やに、便などの中にいるウイルスが鼻、のどや眼にはいることで感染します。

潜伏期間は3~5日間です。

●症状
手のひら、足のうら、口の中に小さな水ぶくれができます。おしりや膝にできることもあります。

かゆみはありません。

熱は出ないことも多く、出ても高熱にはなりません

口の中にも水泡ができるため、口当たりのよい食事をとります。

まれに、髄膜炎などをおこすことがあります。

●治療
熱やのどの痛みをやわらげる治療をおこないます。

【ヘルパンギーナ】

夏に流行することが多く、感染力の強い病気です。

●原因

主にコクサッキーAウイルスによる感染症です。

鼻水、目やに、便などの中にいるウイルスが鼻、のどや眼にはいることで感染します。

●症状

38~39℃以上の発熱が2~3日続きます。

潜伏期間は3~5日間です。

のどの奥に小さな水ぶくれができ破れて潰瘍になり痛みます。

痛みのために、食べ物や水分がとれなくなることもあります。

まれに、髄膜炎や急性心筋炎などをおこすことがあります。

●治療

熱やのどの痛みをやわらげる治療をおこないます。

2007/12/18

咽頭結膜熱(プール熱)・伝染性紅斑(りんご病)

【咽頭結膜熱(プール熱)】

夏にプールで感染し、学校で流行することがあることから、プール熱とも呼ばれています。感染力の強い病気です。

● 原因
アデノウイルスの感染で起こり、ノドの痛み、結膜炎、38~39度の熱を伴います。
鼻水、目やに、便などの中にいるウイルスが鼻、のどや眼にはいることで感染するとされています。

潜伏期間は5~10日間です。

●症状
38~39℃以上の発熱が4~5日続き、のどの痛みと眼の充血、痛み、目やになどがみられます。
ふつう、目の症状は片側から始まり、もう一方にもでます。

頭痛、吐き気、腹痛、下痢をおこすこともあります。

潜伏期間は約5~6日で、その症状は2週間位で治りますが、症状が消えた後もウイルスを保有していることがあるので、1か月位はプールに入ってはいけません。

●治療

高熱に対しては解熱剤を使います。

結膜炎に対してはホウ酸水で目を洗い、指で目を触らずに、目やにが出て目を触りたくなったときも使い捨てるティッシュを使います。

予防

・プールで泳いだ後は十分に洗眼とうがいをすることが大切です。

・ハンカチ、タオルの貸し借りはやめます。

・プールのときは健康状態に気をつけ、体調が悪いときは無理をせず見学します。

【伝染性紅斑(りんご病) 】

ヒトパルボウイルスB19による感染症です。

ほほが、りんごのように赤くなるため、りんご病とよばれています。

発症前の時期の感染力が最も強く、発疹がでてからの感染性は、ほとんどないとされています。

●原因

鼻水やくしゃみなどの中にいるウイルスが鼻やのどにはいることで感染するとされています。

潜伏期間は7~18日間です。

●症状

顔の両ほほに赤みの強い紅斑が出ます。

からだや四肢にも、レース模様の赤い発疹が左右対称に出ます。

発疹はかゆみがあり、7~10日間で消えますが、温度や日光の影響で再び出現することもあります。

発疹が出る前に微熱がみられることがあります。

特に成人女性がかかった場合、膝や腰の関節痛もみられます。

治療特別な治療はなく、かゆみどめなど症状に応じた治療を行います。

●予防

ワクチンはありません。

2007/12/17

麻しん(はしか)・風しん(三日ばしか)

【麻しん(はしか)】

麻しんウイルスによる感染症で、子どものかかる感染症の中でも重いものです。

麻しんは予防接種のおかげで少なくはなりましたが、感染力も強く症状も重くなりやすいため、乳幼児には怖い病気の1つです。

●原因
空気中の麻しんウイルスによる空気感染や、せきなどのしぶきによる飛沫感染でおこります。感染力が大変強い病気です。

潜伏期間は10~14日です。

●症状
くしゃみ、鼻水、せき、目やになどの粘膜の症状や、38℃位の発熱など風邪のような症状が出ます。

口の中のほほの内側の粘膜に白い斑点(コプリック斑点)、3~5日後に、赤い発疹が出ます。

耳の後ろ、首、顔から始まり、全身にひろがり、茶色くなってしばらくあとが残ります。

高い熱が1週間くらい続きます。

中耳炎、肺炎、脳炎などの合併症をおこし、重症になる場合があります。

●治療

麻しんウイルスにきく薬はありませんので症状をやわらげるための治療を行います。

肺炎や脳炎を合併することがあるので、症状の経過に注意します。

・熱が高いときは、衣類やふとんで暖めすぎないようにします。

・嫌がらなければ、頭やわきの下を冷却材や冷たいタオルで冷やします。

・水分補給をまめに行います。

●予防

予防には予防接種が重要です。

また、麻しんにかかった人と接触してすぐの場合、ガンマグロブリンの注射を受けると発病を防ぐことができます。



【風しん(三日ばしか)】

発熱と同時に赤い発疹が出ます。

3~4日で治ることが多いので、「三日はしか」とも呼ばれます。

●原因

風しんウイルスによる感染症です。

はじめはかぜのような症状ですが、発熱と同時に赤い発疹が出るのが特徴です。

●症状

発熱、発疹、リンパ節の腫れの3つの症状が特徴的です。

熱は1日から2日で下がり、発疹も3日から5日で消えます。

潜伏期間は14~21日です。

赤くて小さな発疹が顔・首からからだや四肢にひろがります。

リンパ節の腫れは、特に耳の後ろや首で目立ちます。

成人では関節痛がみられることがあります。

熱がなかったり症状がはっきりしない場合もあります。

ふつうは軽症で治りますが、まれに、脳炎や紫斑病などの合併症がみられることがあります。

●治療

風しんウイルスにきく薬はありません。

かゆみ止めなど、症状をやわらげるための治療を行います。

●予防

予防には予防接種が重要です。

子どもの定期接種の他に、これから妊娠する予定のある方も、妊娠前に接種を受けておくことが大切です。

2007/12/15

水ぼうそう

水疱をもったかゆい発疹が、頭や口の中、全身に出るのが特徴です。

水疱は黒っぽいかさぶたとなり、それがとれて治ります。

感染力が強いので、気付いたらすぐ受診します。

●原因
水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症です。

感染力が大変強い病気です。

原因患者と直接接触したり(接触感染)、水疱やせきや鼻水などのしぶきの中にいるウイルスが鼻やのどにはいること(飛沫感染)で感染します。

潜伏期間は10~20日(通常14日)です。

●症状
はじめに赤い小さな発疹が出て、全身にひろがります。

発疹は、赤い発疹→みずぶくれ→かさぶたとなって治ります。

かゆみが強く、ひっかくと化膿することがあります。

手の爪は短く切って清潔にしておくことも大切です。

38~39℃の発熱が1~3日間みられますが、微熱程度のこともあります。

ふつうは1~2週間程度で治りますが、まれに、脳炎などの合併症がみられることがあります。

●予防

治療症状が出て3日以内ならば、抗ウイルス剤の効果があるとされています。

また、かゆみを抑える飲み薬や塗り薬、化膿した場合は抗生物質を用いることもあります。

高熱が続いたり、発疹が化膿したときは、早めに受診します。

また 予防水痘ワクチンがあり、水痘患者との接触後3日以内に水痘ワクチンを接種すれば発病予防や症状の軽減ができるとされています。

◇我が家の場合◇

娘が水ぼうそうにかかったとき保育園で、親御さんにもうつるようなので気を付けてくださいという忠告を受けました。

そして約2週間後、すっかり娘も完治し、水ぼうそうのことなどすっかり忘れてしまっていた頃、主人の感染が発覚しました。

約30年前に予防接種を受けたとのことでしたが、効果が薄れてしまっていたのだと思います。

症状が酷く、高熱だったため受診してそのまま入院となりました。

部屋は個室に隔離され、主人そのものが病原菌扱いされました。

大人の大きな体、全身に水ぼうそうができるのは、気味の悪いものです。

1週間ほど入院し、無事完治しましたが、後遺症(?)として数年経った今でも、主人の顔には‘あばた’が残っています。

2007/12/14

おたふくかぜ

主な症状は耳の下の腫れです。片側だけ腫れる場合と、両側が腫れる場合とあります。
熱はあまり高くなかったり、出ない場合もあります。

●原因
ムンプスウイルスによる感染症です。

しかし耳下腺炎は他のウイルスや細菌で起こることもありますので、すべてがムンプスとはかぎりません。

感染経路は空気感染または飛沫感染によります。

●症状
耳下腺や顎下腺などの唾液腺の腫れと痛みをおこします。

潜伏期間は約2週間です。

38℃程度の発熱が2~3日みられることがあり、成人では精巣炎をおこすことがありますが、不妊の原因となることは少ないとされています。

早めに受診し、食事は消化と口当たりのよいものにします。

症状が出ない場合もありますが、まれに髄膜炎・髄膜脳炎をおこすこともありますので、症状の経過に注意するようにします。

●治療
熱や痛みをやわらげる薬を用います。

●予防
おたふくかぜワクチンがあります。

発病防止効果は90%以上といわれています。

◇我が家の場合◇

娘がおたふくかぜにかかったときは、朝起きるとほんとに笑ってしまうほど、頬が膨れていました。

しかし痛みはあまりなかったようで、病気とは思えないほどとても元気でした。

それから半年後、保育園の先生から頬が腫れているようなので、おたふくかぜではないかという疑いがかけられましたが、一度かかったことを伝え、単に頬の肉付きが良いだけだと判明し、娘にとっては乙女心を傷つけらる出来事もありました。

【無菌性髄膜炎】
おたふくかぜや夏かぜのウイルスが原因で、まれに髄膜炎をおこすことがあります。

発熱し、嘔吐しますが、意識がなくなったり、けいれんをおこしたりすることは、ふつうはありません。

後遺症が残ることはほとんどなく、入院して治療します。

2007/12/12

百日咳

ワクチンを接種していない子どもを中心に、幼児期以下の低年齢層に多い病気です。

1歳未満、特に生後6ヶ月以内は重症になることもあるので注意が必要です。

●原因

百日咳菌という細菌が原因でおこる呼吸器感染症です。

百日咳患者の鼻やのどや気道の分泌物が咳で飛び散り、飛沫感染や物を介した接触感染で人から人へうつります。

●症状

感染してから症状が出るまでの潜伏期は通常7日から10日以内です。

長くても21日を超える事はないと言われています。。

風邪と同じような症状が続き、咳き込むようになります。

激しい咳だけで、熱は出ません。

空気を吸うときにヒューという音が出るのも特徴です。

この症状が3~4週間続き、2~3週間かけて回復していきます。

強い咳だけで、熱は出ません。

夜のほうが激しく咳き込みます。

冬にかかった場合、風邪と間違えやすいので注意が必要です。

乳幼児では無呼吸発作、チアノーゼ、痙攣を生じ大変重篤となります。

●治療

抗生物質のエリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシンを使います。

ただし薬を飲んでも、すぐに咳は治まりません。

咳の始まりから2週間くらいが一番症状がひどく、次第に治まります。

完全に治るまで2ヶ月程度です。

●予防

予防接種は三種混合ワクチン(ジフテリア・百ぜき・破傷風)です。

この予防接種を受けられるのは、普通生後3ヶ月を過ぎてからですが、1歳未満(特に生後6ヶ月以内)にかかると重症になることもあるため、生後3ヶ月を過ぎたら主治医と相談します。

2007/12/10

突発性発疹

生後4か月から1歳までの子どもがよくかかり、生まれてから初めての発熱である場合が多いです。

突然の高熱が出て、熱が下がるとともに発疹が出ます。

●原因
唾液などの中にいるウイルスが鼻やのどにはいることで感染するとされています。

ヒトヘルペスウイルス6型と7型があります。

●症状
突然、38~39℃の高熱が出て、3~4日続いた後、熱が下がるのとともに全身に発疹が出ます。

潜伏期間は約10日間です。

発疹は小さな赤い発疹で、かゆみはなく、1~数日で消えます。

熱が高いわりには元気なことが多いです。

熱性けいれんを起こす場合があるほか、まれに脳炎をおこします。

はじめは高熱だけなので、突発性発しんかどうかわかりません。

乳児期の発熱は、髄膜炎や敗血症などの重大な病気の場合もありますので、必ず受診します。

●治療

特別な治療はなく、症状に応じた治療を行います。

生まれてから初めての高熱であることが多いですが、あわてずに対応します。

母体からの免疫が弱くなってくる生後6か月頃からかかりますが、7型は6型よりも後に感染するため、2度目の突発性発疹として現れることがあります。

ワクチンはありません。

◇我が家の場合◇

娘はこの突発性発疹にかかる前に、すでに熱を出したことがあったので、あまり慌てることはありませんでしたが、高熱なので心配しました。

しかし高熱なのに元気があったので、もしかすると突発性発疹では?とも考えました。

子供が病気の時も、ほんの少し知識があれば、慌てずに対応できるのではないかと思います。

2007/12/09

熱性けいれん

一般には"ひきつけ"と呼ばれています。

けいれんには疑われる病気がいくつかあります。

乳幼児に多いものの一つとしては、熱の上がりぎわに起こる"熱性けいれん"があります。

熱性けいれんかどうかを診断してもらう必要がありますが、この場合はたいてい5分以内におさまることが多いものです。

けいれんを起こしたら落ち着いて時間を計ります。

胸元などの衣服をゆるめ、顔は横向きにします。

熱を測り、手足や眼の動きなど全身の状態を見ます。

まわりに危険なものがないようにします。

あわててしまい、大声で名前を呼んだり体を揺すったりしがちですが、逆に刺激となってしまいますので、落ち着いて様子をよく見ます。

けいれんには熱のないけいれんと熱のあるけいれんがあります。

熱のないけいれん大泣きしているときに呼吸が止まったようなけいれんで、泣きやんだときにはケロッとしている場合、泣き入りひきつけが考えられます。

この場合は心配ありませが、何回も続くようであれば、受診します。

しかし、急に意識を失ってけいれんを起こし、その後意識が戻らない場合。

けいれんの時に、頭を前後にガクンガクンとし、両手は曲げて体に近づけて硬直している場合。

熱のあるけいれんの場合は、すぐに受診します。

◇我が家の場合◇

娘は1歳の頃、1度だけこの熱性けいれんを起こしました。

熱があったので様子を見ていたところ、びくびくっとわずか数秒でしたが、全身が硬くなったようにして震えました。

すぐに収まったのですが、慌ててしまい、大声で名前を呼んでしまいました。

本人は目を覚ますこともなく、ずっと眠ったままでした。

今でも、ほんの少し危ない状態になるとついつい大声で叫んでしまいますが、娘からは、ママの声にびっくりすると言われます。

2007/12/08

てんかん

脳の神経細胞の過剰な活動によって、発作が反復的に起こる病気です。

多くが小児期に発症します。

脳に障害が見つからない特発性てんかんと、脳の障害による症候性てんかんがあります。
●原因

てんかん発作は発熱・睡眠不足・生理・ストレスなどで誘発されやすく、まれに光刺激や入浴などが誘因となって起こる場合もあります。

脳の神経細胞が何らかの原因で異常興奮するために起こり、怪我や炎症症状、腫瘍などで脳に障害が生じて起こるものや、遺伝的に脳の神経細胞が電気的興奮を起しやすい状態になって起こるものがあります。

●症状

熱性痙攣のように強直間代発作がある。

急に子供の意識がしばらくなくなり動作が止まる。

体がピクンと動く。

子供の体の一部だけが痙攣する、などがあります。

●治療

脳波やCTなど、脳の検査をしていきますが、特有の脳波は必ずしも出るとは限りません。

子供のてんかんの多くは、抗けいれん剤で発作を抑えられる良性てんかんです。

子供の脳が成熟して自然に起さなくなるまで薬で痙攣を抑える治療をします。

2007/12/07

川崎病 ・ 乳幼児突然死症候群 (SIDS)

【川崎病】

0~4才の子どもに多く、特に1才前後の赤ちゃんがかかりやすい原因不明の病気です。 

子ど1万人に対して年間数人くらいが発症するといわれています。

全身の血管が炎症を起こし、冠動脈瘤ができてしまうと命にかかわることもあるため、専門医での定期的チェックと治療が必要です。 

●原因

川崎病の原因はまだはっきりわかっていませんが、高熱がつづき、ときに重大な後遺症を残します。全身に血管炎が起きていることから、体の免疫機構に何か関係があるのではといわれています。

●症状

最初は発熱、せき、鼻水など、かぜのような症状から始まります。

高熱が5日以上続き、手足や口、目が赤くなります。

水疱を持たない赤い発疹が全身に出ます。

手の平、足の裏が、赤くなる場合もあります。

痛み、痒みはありません。

発熱と同時、もしくは熱が出る少し前に首のリンパ腺が、はれますがはれない場合もあります。

熱が下がる頃、手足の皮がむけますが、むけない場合もあります。

●治療

川崎病は全身に血管炎が起こる病気ですが、特に心臓に血液を送り込んでいる冠動脈という血管に瘤(こぶ)ができることがあるため、川崎病の疑いがあるときには心臓の超音波検査が可能な病院に入院します。 

川崎病を発症した子どもの10%ほどにこの冠動脈の異常が見られます。

このこぶの内側に血液のかたまり(血栓)ができやすく、血液の流れが悪くなると心筋梗塞を起こし、命にかかわることもあるため、入院中は血管の炎症を抑える薬や、血液がかたまらないような薬を使い、慎重に経過を観察します。

冠動脈瘤は発症から7日目くらいで大きくなり始め、2~3週間でピークになるので、入院も1カ月前後になります。

この時期はガンマグロブリンなどの治療を行い、経過を観察しながら、アスピリンなどの血液凝固を防ぐ薬を飲み続けます。 

熱はたいていの場合2週間くらいで下がり、そのころから手足の指の先から皮膚がボロボロとむけてきます。

冠動脈瘤がなければふつうの生活が送れます 

冠動脈瘤がない場合は症状がおさまったあとも2~3カ月はアスピリンの投与を続け、その間に心臓の超音波検査や心電図で検査をし、問題がないようなら薬を中止します。

その後数年は定期検診などの経過観察が必要ですが、その間特に治療は必要なく、日常生活に制限もありません。 

一方、冠動脈瘤ができた子は、その後も心臓の専門医のもとで定期的なチェックを続けます。

川崎病の原因はまだわかっていませんが、現在ではその治療方法や合併症の検査方法も確立されているので、きちんと治療を受けていれば、以前ほどこわい病気ではなくなってきています。

【乳幼児突然死症候群 (SIDS)】

乳幼児突然死症候群 (SIDS) とは、元気だった赤ちゃんが、睡眠中に何の前ぶれもなく亡くなってしまう病気です。

窒息などの事故によるものとは別のものです。

ほとんどは1歳未満の赤ちゃんで、原因もはっきりわかりません。

●医学上うつぶせ寝を勧められる場合を除きあおむけに寝かせます。
 
この場合、赤ちゃんの顔は横に向かせます。

●妊婦はたばこをやめ、妊婦や赤ちゃんのまわりでは吸わないようにします。

●出る場合はできるだけ母乳で育てるようにします。

以上のことが、発症を減らすためによいと言われています。

2007/12/05

鼠径ヘルニア ・ 陰のう水腫

【鼠径ヘルニア】

胎内にいる時期には、赤ちゃんのそけい部(大腿の付け根)に腹膜鞘状突起(ふくまくしょうじょうとっき)というがあります。

これは、生まれる前に閉じて無くなりますが、閉じずに残って生まれてくる赤ちゃんもいます。

するとその中におなかの中の臓器がはいりこみ、外から見ると大腿の付けねがふくらます。

これがそけいヘルニアです。

ふくらみの大きさは、袋の大きさや、入り込む臓器の量によって違います。

男の子では陰のうまでふくらむこともあります。

子供の場合、簡単な手術で退院も早いようです。

ヘルニアを放置すると、ふくろの中に入り込んだ臓器が入り口でしめつけられて、おなかの中に戻らなくなる危険があります(かんとんヘルニア)。

もし、腸がしめつけられると、腸閉塞をおこしておなかが痛くなり、食べられなくなったり、吐いたりします。

かんとんヘルニアの状態が長時間続くと、臓器に血が通わなくなり、腸や、精巣(こう丸)、卵巣などが障害される危険があります。

そけいヘルニアが自然に治る見込みはゼロではありませんが、一般に少ないと言われています。

【陰のう水腫】

先天性の病気です。

胎内で、精巣が陰のうに下降したあと、閉じるはずの腹膜鞘状突起が開いたままになっていたり、閉じるのが遅かったりすると、腹水がここを通って陰のうに流れこみ、大きく膨れます。

多くは片側にだけできます。

ぶよぶよした感触があり、痛みはありません。

出生直後かしばらくして起こることが多いです。 陰のうにたまった分泌液は体内に吸収されるので治療の必要はなく、ほとんどは1~2歳頃までに治ります。

ただし、陰のうが異常に大きい時や、三歳すぎてもはれている場合は、圧迫し破裂する危険があるため、腹膜鞘状突起を閉じる手術を行います。

手術は15~20分くらいで終わり、2~3日で退院できます。

ヘルニアとちがい、ふくろと腹腔との間が交通しておらず、腸が出入りしていないため、生命の危険はありません。

ただし、陰気のうが急に大きくなり痛みを伴うとき、陰のうが大きくなっちり小さくなったりする場合は、「そけいヘルニア」も考えられます。

陰のうに懐中電灯で光をあてると、陰のう水腫の場合は精巣がすけてみえますが、そけいヘルニアの場合はすけてみえません。

2007/12/03

先天性股関節脱臼 ・ 成長痛 ・ つま先歩き

【先天性股関節脱臼】

生まれた時から股関節がはずれている(脱臼)病気です。

完全にはずれたものが脱臼、あしの動きで出入りするものが亜脱臼(不安定股)、はずれないが形の悪いものが臼蓋形成不全と呼ばれています。

●症状

外見上、あしの開きが悪く、短く見えます。

オムツを替えるときにカクッと鳴ることもあります。

幼児期以降ではお尻を振るような歩き方が目立つようになります。

●治療

完全に外れている場合、リーメンビューゲルと呼ばれる装具で治療します。

難しい脱臼にはあしの牽引や手術が必要な場合もあります。

治療により整復されても、関節の形の悪さ(臼蓋形成不全)が残る場合があります。

このような場合、手術が行われますが、幼児期・学童期・成人以降それぞれの年代に合わせた手術法があります。

●予防

あしの開きが悪いと安定した股関節は作られません。

赤ちゃんが自然にみせる緩やかなあしの開きを妨げないようなオムツ(股オムツ)の使用や抱っこの仕方(コアラ抱っこ)が予防になります。

【 成長痛】

成長期のこどもに起こる原因不明の痛みです。

典型的には、幼児期のこどもが寝ているときに、突然泣いて痛いと言ったりします。

成長痛は成長軟骨の急激な伸びが関係しているといわれています。

成長軟骨そのものが痛む、筋や靭帯が成長により牽引されて痛む、など、種々の説がありますが、ほんとうのところ全く解っていません。

一般にこどもが手や足の痛みを訴えると、すぐ成長痛として片付けられてしまいがちですが、 学童以降でスポーツをしていると腱や筋の疲労や炎症による痛みは起こって当然といえます。

とくに、こどもの骨格は柔らかいので、大人と同じ量の運動を続けていると、疲労骨折や骨端症を起こすので注意してください。

さらに、痛みで始まる怖い病気に骨腫瘍や白血病があります。

このような病気でも、両親は訴えに対して様子を見ることが多いため、整形外科受診までに日数を要している場合がほとんどです。

痛みは人体に起こりつつある危険を知らせてくれる重要なサインでので 決して軽視せず、整形外科を受診してください。

ほとんどの痛みは悪いものではありませんが、それを確認する診察・検査が必要です。

一晩を越えて続く痛みは何かの原因があると思われますので、整形外科を受診してください。

◇我が家の場合◇

娘も腕のここが痛い、足のここが痛いなどちょくちょく訴えてきます。

お稽古事で、いろいろ運動をしてますので心配です。

しかし今のところ翌日までその痛みが続いたことがないので、受診したことはありません。

【 つま先歩き】

つま先を立てて、かかとを上げた歩き方です。

膝を反らして、ちょうど両脚を棒のように伸ばしたまま歩き、脚や足の蹴り出しが見られない状態です。

歩き始めから幼稚園頃までのこども、とくに女児に多いようです。

このようなこども達には乳児期から脚が柔らかい場合が多いようです。

幼児期になっても「つかれた」といって長歩きを嫌がることもあります。

つま先歩きは病気の1症状である場合もあり、脳や脊髄の病気や筋肉の病気が代表的です。

軽度だと専門医でも見落とすことがあるので、整形外科医や小児神経科医による定期的なチェックが必要です。

とくに、ふくらはぎが並外れて太い児や、立ち止まってもかかとがつかない児、踵歩きができない子は注意した方がよいかもしれません。

しかし病気以外のつま先歩きは成長と伴に減り、小学校入学の頃はほとんど見られません。

立つ時間を多くすることで脚の筋肉を鍛えることが良いようです。

2007/12/01

難聴

聴力が低下して、音の聞こえが悪くなった状態です。

両耳に起こることもあれば、片耳だけの場合もあります。

難聴には、伝音難聴、感音難聴、混合性難聴があります。

伝音難聴は、外耳から中耳までの音を伝える伝音機構に障害があるために起こります。

この場合は、音をうまく強めることができずに、小さな音が聞こえにくい状態なので、補聴器をつけたり、手術をすることで治る可能性があります。

感音難聴は、音を感じる蝸牛から脳までの感音機構に障害があるために起こります。

こちらは、音を大きくしても聞き取ることができず、治療も難しい場合が多いようです。

先天性の難聴は、ほとんどが感音難聴です。混合性難聴は、伝音難聴と感音難聴が合併したものです。

●原因

先天性の難聴は、はっきりしていませんが、中耳奇形、外耳道閉鎖、風疹による影響など胎児のときのウィルス感染が関係しているといわれています。

後天性の難聴は、滲出性中耳炎、慢性中耳炎、アデノイド肥大症、髄膜炎やおたふくかぜの後遺症などがあります。

●症状

耳の聞こえが悪くなりますので、音に対する小児の反応が鈍くなります。

例えば大きな音がしても、泣いたり、ビクッとしたりする反応が見られないことがあります。

早期発見が大切ですが、赤ちゃんは聞こえないことを訴えられないので、大きな音や名前を呼んだときに反応するか、後ろから呼んで振り向くか、生後10ヶ月くらいで言葉を話したか、など異常がないか注意することが必要です。

難聴かなと感じた場合は、小児科や耳鼻咽喉科で受診します。

●治療

聞こえ悪さを補う補聴器をつけて、聞き取る訓練や話す訓練を行います。

この訓練は開始が早ければ早いほどよいといわれています。

家でも補聴器をつけて様々な音を小児に聞かせるようにすることが大切です。

2007/11/30

斜視・弱視・色覚異常(色盲・色弱)

【斜視】

生まれつきの病気の場合と遠視の場合とあります。

まっすぐ向いていても目の位置がずれているものをいい、生後すぐから3~4歳にかけて起こることが多く、ほとんどが目の位置の異常によって親が気付きます。

しかし赤ちゃんの場合、目の間の広さの割合と顔の大きさの関係で、寄り目にみえることもあります。

神経支配の異常によるもの、眼筋などの発育異常によるもの、眼筋の麻痺によるものなどがあります。

単に外見的な事柄だけではなく、両目でものをみる機能が発達しなくなるため、早急に受診し、適切な時期に治療を開始することが大切です。

また出生時の低酸素や分娩外傷も要因とされており、幼児期の高熱や心理的な問題などからも起こりうるとされています。

手術療法と、視能矯正法があり、長期間忍耐強く治療を続ける必要があります。

【弱視】

●症状

ものがよく見えません。

ものに目をくっつけるようにしてを見たり、横目で見たりといった行動があらわれます。

●治療

早期治療が大事です。

弱視の治療は6、7歳以降になると治療の効果が期待できないといわれているため、6歳以前の小児のときに治療することが大切です。

視能訓練士による目の訓練や、めがねや眼帯による矯正などがあります。

【色覚異常(色盲・色弱)】

色彩を感知する細胞の機能が低いため、色の識別能力が低い病気です。

●原因

網膜中の色を感じる錐体細胞の機能が、遺伝的に低下していることが原因です。

●症状

色の見え方が通常とは異なりますが、先天性の病気であるため本人には自覚症状はありません。

ほとんどの場合赤と緑の区別が付きにくい赤緑異常です。

日常生活に支障はありません。

色弱は赤と緑の他にも、色の区別ができにくい状態で、ほとんど区別ができない場合を色盲といいます。

本当に色の区別がまったくできず、風景が白黒写真のように見えるのは全色盲といって、きわめてまれです。

●治療

有効な治療法はありませんが、一般的な日常生活をおくる上ではほとんど問題ありません。

2007/11/28

チック 吃音(きつおん) 指しゃぶり

【チック 】

体の一部が自身の意思とは関係なく瞬間的に動いてしまう疾患です。

一過性チック・慢性チック・トゥーレット症候群の3つに分類されています。

チックが1年以内に治まってしまうものを一過性チックと呼び、1年以上続くものを慢性チックといいます。

体のチックに加えて声の出てしまう音声チックが1年以上続くものをトゥーレット症候群と呼びます。

トゥーレット症候群では、身体的なチックに加えて、汚言症などの音声チックが起こりやすく、社会生活上大きな支障になります。

また、注意欠陥・多動性障害・強迫性障害などを併発することが多く、社会適応が困難になることがしばしばあります。

トゥレット症候群は遺伝による病気です。

●原因

小学校低学年までの子供に、不安や緊張などがきっかけで起こります。

一過性チックは、両親の過干渉などのストレスや、入学時などの緊張がきっかけで発症すると言われています。

●症状

目をパチパチさせる、鼻をならす、せきばらいをする、顔をしかめる、口を曲げる、肩をすくめる、頭を振る、体をゆするなどいろいろなチックがあります。

瞬間的に声が出てしまうこともあります。

●治療

ほとんどが一時的なくせのようなものです。

チックの動作を無理にやめさせようとしたり叱ったりすると、緊張によって症状が悪化することがあるため注意が必要です。

学校などにもきちんと理解を求めることが大切です。

一過性チックはほとんどの場合治療の必要はなく自然に治るため、気にしすぎないようにします。

一方、トゥレット症候群の場合は難治で症状も強く、学校生活や日常生活に支障が出るため、薬物療法などで症状を軽減させます。

周囲の理解が必要であると言う点では一過性チックと同様ですが、治りにくい病気であると言う点で、更なる努力が必要です。


【吃音(きつおん)】

どもると言われる状態です。

●原因

語彙が急速に増え、話をしたいという意欲が盛んな時期に、発音しにくい言葉があって言葉に詰まることで発症します。

●症状

2~3歳頃に多く発症します。

話すとき、最初の音を繰り返したり、音を伸ばしたりします。

発声が困難なときは顔をしかめたり、体を動かすなどのしぐさをすることもあります。

●治療

幼児期の吃音は、ほとんどの場合病気ではなく、自然に治ります。

言葉に詰まるたびに、話すのをさえぎって叱るのはよくありません。

精神的なきっかけがある場合は、原因となっている心理的葛藤を軽減させてあげる努力をします。

一過性の吃音を親が気にしすぎて叱ったりすることで本人も吃音を気にするようになった場合、話すことに緊張を覚えてさらにどもるようになるといった悪循環で、真性の吃音になる場合があります。

学童期になっても治らず、本人が気にしたり学業に影響がある場合、専門家に相談して指導を受けます。


【指しゃぶり】

●原因

指しゃぶりや爪噛みは幼い子供が不安や緊張を、自分なりの形で処理するためにとる行動といわれています。

環境の変化などのストレス、下の子供の誕生などをきっかけにはじまることもよくあります。

●症状

1歳をすぎても指をしゃぶる場合、みっともないなどの理由でやめさせたくなるものですが、3歳ごろまでには自然に治ります。

爪噛みは幼児期に始まり、思春期以降も続く場合があります。

●治療

安心感を得るための行動であり、叱ったり、無理にやめさせることで、自分の髪を抜くなどの別の行動をとることもあるので注意します。

成長とともに周囲の目を意識したりして自然に治ります。

2007/11/26

異物が入ったとき(目 鼻 耳)

=目に異物が入ったとき=

【化学薬品・化粧品、ガラス・尖った物、金属】

すぐに眼科に連れて行きます。

手でこすったりすると傷をつけるので危険です。

【シャンプー・石鹸、砂・埃・小さなゴミ】

こすらないように注意し、取り除きます。

入浴中はシャワーで洗い流したり、小児用の目薬をさして涙と一緒に流します。

◇我が家の場合◇

私が雑な性格のせいか、洗髪の時に娘の目にシャンプーが入ってしまいます。

都合のいいことに、痛いと娘はすぐに大泣きするので、涙で洗い流されて助かってます。


=鼻に異物が入ったとき=

【紙・パチンコの玉・おもちゃ・綿・豆】

すぐに気がついた場合は、鼻をかむことができる子供なら、鼻をかませてみます。

もっと幼い子供なら、耳鼻科に連れていきます。


=耳に異物が入ったとき=

【ビー玉・棒・おもちゃ・虫】

いじらないで耳鼻科に連れていきます。

無理に取ろうとすると、逆に押し込んでしまいます。

*虫の場合、懐中電灯で耳に光を当てると、虫が光に誘われて出てくる事もあります。

【水】

綿棒で拭きとって1~2日様子を見ます。

耳だれや、しきりに触れる様になったり、泣いたりする場合は受診します。

又は、水の入った方の耳を下にしていると自然に出てきます。

2007/11/24

誤飲

〈たばこ 〉

●症状

ニコチンは「嘔吐」を引き起こす作用があり、ニコチンが吸収されると30分前後で「嘔吐」・「よだれ」が多くなってきます。

●処置
飲み込んだ時は、水等を多量に飲ませ、できるだけ吐かせてから病院へ連れて行きます。

病院では、状態によって胃洗浄(胃の中を洗う処置)をします。

タバコの成分が溶け出した水溶液を飲んだり中毒症状が出た場合は、胃洗浄が必要ですから、急いで小児科を受診してください。

たばこの誤飲で問題なのは、有毒成分であるニコチンです。

ニコチンの致死量は、成人で40~60mg・乳幼児では10~20mgと極めて毒性が高く、銘柄によっては1本でも中毒症を起こす事があります。

ただし胃から吸収されるのは時間がかかるので、実際にはニコチン中毒になる事は少ないといわれています。

〈気管内異物 〉 (こんにゃくゼリー・もち・豆類・たね類)

●症状

激しい咳き込み、息苦しそうに目を白黒させたりするときは、異物が気管につまっているおそれがあります。

●処置

苦しがるときは、頭を低くしうつぶせにし、逆さにして背中を3~4回強く叩き、吐き出す様にします。

指で口から異物を無理やり取ろうとすることは、逆に異物を押し込んで窒息させる事があるので控えたほうがよいです。

異物が気管の奥に入ってしまうとなかなか取れないので、至急近くの大きな病院を受診するか、救急車を呼びます。

〈ボタン電池〉

たいていは便に出でてきますが、一応病院を受診します。

〈硬貨〉

コイン通常は数日で排便と共に排出されます。

出ない時は、病院でレントゲンを撮ってコインの位置を確認した方が良い事もありますので、大きな病院で受診します。

食後、右側を下にして30分ほど横になっていると出やすくなります。

※吐かせていいもの

たばこ・防虫剤(パラジクロルベンゼン、ナフタリン)・消毒液(マキロン)・虫除けスプレー・石鹸・シャンプー・ベビー用沐浴剤・洗濯用合成洗剤(大量の場合のみ)・クレンザー(漂白剤を含まない大量の場合)・塩、しょうゆ・酒類・ごきぶりだんご・廃棄物処理剤(大量の場合)・化粧水・ヘアトニック・ヘアリキッド・香水・育毛剤・パーマ液(2液の場合)・口臭防止剤・花火・インク・絵の具(油性)・シャボン玉

※吐かせてはいけないもの

石油製品や強酸・強アルカリのものを誤飲した場合。

石油など揮発性のものを吐かせると、一度胃に入ったものが食道を逆流して、肺に入り障害を起こしたり、食道に障害をもたらす可能性があります。

画鋲やホッチキスの針・ガラスの破片など、尖ったもの。

無理に吐かせると、喉や食道を傷つける恐れがあり危険です。

意識が無いとき・痙攣を起こしているとき・ショック状態のとき・子供が6ヵ月以下の場合

いずれの場合も、そのまま静かに病院に連れて行きます。

薬物などを誤飲したときには、薬物の濃度を薄めるために水を飲ませたり、胃や腸の粘膜を保護するために牛乳を飲ませることがあります。

しかし、中には水や牛乳を飲ませてはいけないものもあります。

※牛乳を飲ませてはいけないもの

殺虫剤・防虫剤・液体蚊取り・油性の絵の具

※水を飲ませるもの

防虫剤・食酢・油性の絵の具

※牛乳か水を飲ませるもの

たばこ(少しだけ飲ませる)・水銀体温計・虫除けスプレー・石鹸・シャンプー・ヘアリンス・ベビー用沐浴剤・漂白成分含有洗剤・酵素系漂白剤・塩素系漂白剤・柔軟仕上げ剤・洗濯様合成洗剤・パイプクリーナー・ガラス用洗剤・風呂用洗剤・トイレ用洗剤・逆性石鹸・台所用洗剤・クレンザー(漂白剤を含まない)換気扇用洗剤(強アルカリ)・乾燥剤(シリカゲル)・塩、しょうゆ・酒類・廃油処理剤(固めるタイプ)・ごきぶりだんご・口紅・化粧水・乳液・クリーム・ヘアトニック・ヘアリキッド・香水・育毛剤・染毛剤・パーマ液・脱毛剤・義歯洗浄剤(強アルカリ性)・口臭防止剤・花火・クレヨン・修正液・インク・シャボン玉

少量なら心配ない場合でも、飲んだものによってはすぐ救急車を呼ばなければならないこともあります。

飲んだものによって、症状も処置も違いますので、わからない場合には、小児科に問い合わせます。

大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)中毒時の対応に関する情報

2007/11/23

熱中症(熱射病)

原因

極度の高温環境や、閉め切った暑い場所で作業、暑い部屋に長時間いる時、換気が不十分な暑い部屋に長時間居る時など、高温多湿の環境で、体から熱を放散できなくなると起きます。

特に、高齢者は感覚が衰え気が付かなかったり、年少の小児、幼児、乳児は自分で対処できない場合が多いので注意が必要です。

また日差しの当たった車では、窓を締め切ると急速に車内温度が上がり、僅かな時間でも幼児を放置すると、あっと言う間に危険な状態になります。

症状 

立ちくらみ、脱力、疲労、頭痛、眼のかすみ、筋肉痛、吐き気と嘔吐などです。

皮膚が熱く、赤くなり、乾燥します。

多くの場合、暑いのに汗が出ません。

錯乱したり、見当識障害がみられたり、けいれん発作が起きたり、昏睡状態に陥ることもあります。

心拍数や呼吸数は上昇し、脈拍は速くなりますが、血圧は高いことも低いこともあります。

普通の体温計では測れないほど体温が異常に上がり、臓器に機能障害を起こす、非常に重い症状です。

治療 

至急、病院に運びます。

その間にも体を冷やすため、ぬらした寝具や衣類で体を包んだり、水の入った浴槽に漬けたり、氷で冷やします。

湖水や渓流があれば漬けて、まず体を冷やします。

ただし、冷やしすぎに注意し、体温が39℃位まで下がれば冷やすのを止めます。

意識があれば水分の補給をします。

何よりも、まず病院に運ぶ事と体を冷やす事に専念します。

予防

熱射病は、非常に暑いときに体から熱をすみやかに放散できないために起こります。

体が自力でうまく体温を下げられないために、体温が急激に上昇し、危険なレベルにまで達します。

我慢するのではなく、そういう環境から離れる必要があります。

戸外なら日差しを避け日陰に移動したり、クーラーのない部屋では窓を開け日よけ等をして部屋の温度を上げない工夫も大切です、

更に扇風機などで体の熱を発散させます。水分が無くなると熱を発散出来なくなる為水分の補給は欠かせません。

熱射病は、脳に損傷が起きると、完全に回復せずに、人格変化、運動障害、協調運動不全が残ることがあります。

2007/11/22

やけど

やけどは緊急の手当を要します。

呼吸が苦しいと感じるような場合は重症です。

至急病院へ行きます。

水で冷やすまず第一に、やけどをしたところを水で冷やします。

手、指であれば、洗面台などで水を溜めながら、水道の水を流し続けその中で20分位冷やします。

冷やすことで痛みもやわらぎ、やけどの症状が深くまで及ぶのを防ぎます。

顔のやけど氷水に浸した冷たいタオルで、やけどの部位を冷やします。

声が出にくくなり、気道の損傷が疑われる場合は至急病院に行きます。

服に火がついたり、熱湯がかかった場合は、服を着たまま冷たいシャワーをかけます。

皮膚が、衣服にくっついて傷を広げてしまう場合もあるので、服は脱がずに病院へ行きます。

重症のやけどの場合は救急車を依頼します。

早急に冷やして皮膚の熱を取り除き、シーツなどで体を包みこみ救急車を待ちます。

また意識がなかったり、ショック症状がみられる場合、気道の確保を行い、足とやけどの部位を高くします。

化学薬品によるやけど化学薬品が付着した場合、できるだけ早く、こすらないように注意して、20分以上水道水で洗い流します。

目に入った場合は、絶対にこすらず、早急に水道水で洗い流します。

高い所から落ちたとき

【すぐ救急車を呼んで病院へ】

意識がない。

ぐったりしている。

【1~3日は安静】

意識がある。

元気がない。

ただし嘔気や、ひきつけが起こるようなことがあればすぐ、病院へ連れて行きます。

【清潔なガーゼを当てて傷を圧迫し、すぐ病院へ】

傷がある。

出血している。

* 頭を打った当日はお風呂を止めておきます。

* 顔色や他の症状に気をつけて観察します。

◇我が家の場合◇

高いところから落ちた記憶はありませんが、寝返りをうてるようになったとき、ベビーベッドから落ちてしまいました。

すごい音がするんですよね。

本当にびっくりして、泣いている娘と一緒に私も泣きながら、かなり取り乱してしまいました。

けがはなく、その後変ったところもなかったのですが、病院で診てもらいました。

とくに異常もなく、事なきを得ましたが、それからは十分注意するように心がけました。

公園の遊具から落ちる事故は、結構多いようです。

ジャングルジムから落ち、救急車が駆けつけているのを見たことがあります。

過保護になり過ぎずに、遊んでいる時も目をはなさず、見守ることは必要だと思います。

2007/11/21

中耳炎 ・ 鼻出血(鼻血) ・ 耳垢

子供の場合、風邪をひいたのをきっかけに発病することが多く、治りきらないまま放置すると慢性中耳炎や滲出性中耳炎に移行することがあります。 ●原因中耳炎は鼻の奥にいる細菌が耳管を通って中耳に感染すると起こります。 ●症状中耳部分にある中耳腔という空洞が炎症を起こし、うみなどがたまってしまいます。 ●治療抗生物質を使って、中の細菌を殺します。 痛みや熱があるときは解熱鎮痛剤も使います。 またうみがたまって症状が重くなった場合、鼓膜を切ってうみを出すことがあります。 鼓膜はすぐに再生するので、耳が聞こえなくなるようなことはありません。 切開してうみなどを出してしまうと、痛みや熱がとれて楽になり、治りも早いです。 完全に中耳炎が良くなるまで、抗生物質などの治療を続けることが大切です。 きちんと治しておかないと、中耳炎がすぐに再発したり、水がたまる滲出性(しんしゅつせい)中耳炎になってしまうこともあります。 【鼻出血(鼻血)】 子供の繰り返す鼻血の原因の大半は、血管が切れやすくなっていることです。 小児(子供)の場合、鼻の入り口からすぐのところに、キーゼルバッハ部位と言う血管が集まった部位があります。 そこの血管が切れるために起こる鼻血がほとんどです。 繰り返すようなら耳鼻咽喉科で止血の処置(血管の凝固術)をしてもらいます。 血液が固まりにくい病気(血友病など)や鼻内または上咽頭の腫瘍などからの出血があります。 まれな病気ですが、怖い病気ですので鼻血を繰り返す場合は、耳鼻咽喉科できちんと鼻血の原因を診断してもらって下さい。 ●治療 鼻血が出たときは、腰掛けて少しうつむいた姿勢で、脱脂綿などを少し湿らせて棒状にして、鼻の穴に押し込み、上から小鼻を押さえます。 普通の鼻血ならば、5~10分も圧迫すれば止まります。 脱脂綿を何度も抜いたり、入れたりするのは逆効果です。 鼻血は、鼻をかんだ時におきやすいのですが突然出ることもあります。 アレルギ-性鼻炎や鼻の入り口に湿疹や炎症(鼻前庭炎)がある子どもは、鼻がかゆくていじるために鼻血が出やすくなります。 鼻炎や副鼻腔炎による粘膜の炎症や、鼻中隔彎曲症、外傷なども鼻出血の原因になります。 激しい鼻出血をくり返すときはまれですが、鼻の腫瘍のこともあります。  顔面の外傷で鼻血が止まらない時は、はやく耳鼻科を受診してください。 また、じわじわと続く鼻出血や、歯ぐきからも出血する場合、そして少しのことで皮膚に青あざができるような場合は、血液の病気も疑われますので、くわしい検査が必要です。 【耳垢】 子どもの耳の器官は小さく、耳あかがなかなか取りにくいものです。耳あかがたまりふさがってしまうと、耳の聞こえも悪くなるので、耳鼻科で取ってもらいます。 ◇我が家の場合◇ 娘が全然耳あかを取らせてくれないので、3歳の時、初めて耳鼻科を受診しました。とても大きな黒っぽい耳あかが取れてびっくりしました。耳の聴こえにも多少影響があるようですので、耳掃除を嫌がるお子さんは、定期的に耳鼻科を受診されるのがよいかと思います。

2007/11/20

さかさまつ毛

まつげが内側を向いて生えている状態です。 目にまつげが入り込み刺激されます。 充血や目やにが出るなどのことがしばしばみられます。 赤ちゃんはまぶたに脂肪が多いのでなりやすいのですが、多くは成長するにつれよくなります。 目やにがよく出る、ひどくまぶしがるなどがみられる場合は、眼科を受診します。

つめの切り方

はさみタイプの乳幼児専用の爪切りがあります。

正しいつめ切りで重要なことはつめの縁を切るとき、皮膚から離れた所で止めることにあります。

深爪をせず、見えている範囲でつめの縁を丸める程度にとどめます。

奥まで探って切ると、見えない所にトゲを残すことがあるので要注意です。

また、つめの変形のうち混同されやすいものに陥入爪と彎曲爪があります。

陥入爪はつめの端が彎曲したり、切り残しがトゲになったりして皮膚にくい込んだものです。

彎曲爪はつめ全体が中央で彎曲し、正面からみると漏斗の様にみえます。

不適当なつめ切りは陥入爪の原因になります。

正しいつめ切りはお子さんだけでなく、成人でも同じですので十分に配慮してください。

◇我が家の場合◇

娘が2歳頃までは、つめ切りは主人に任せていました。

子供のつめはとても小さく切りづらいものです。

一度深く切りすぎて皮膚を傷つけてしまいました。

化膿はしませんでしたが、指先が少し赤く腫れあがりとても痛々しかったです。

それ以降、主人は娘のつめ切りはしようとせず、私の仕事になってます。