2007/12/25

乳児嘔吐下痢症・感染性胃腸炎

【乳児嘔吐下痢症】

冬に多い病気で、白いお米のとぎじるのような便がでることから、仮性コレラなどと呼ばれたりしています。

2歳以下の子供に出やすく、気温が5度以下になるとみられるようになります。

通常11月ころから3月にかけて流行します。

●原因

ロタウイルスに感染しておこります。

感染経路は便中のウイルスによる経口感染が主ですが、空気感染も考えられています。

●症状

潜伏期間は2~3日です。

突然の激しい嘔吐が見られます。

オムツから流れ出るような水様性下痢や、米のとぎ汁のような白色便が多い時は1日に10回以上もあります。

発熱もしばしばみられますが、1~2日と短期間です。

水分量が多い下痢の為、脱水症に陥ることがあり、程度により外来での点滴、さらに入院治療となることもあります。

●治療
水分量が多い下痢の為、脱水症に陥ることがあり、程度により外来での点滴、さらに入院治療となることもあります。

下痢止め、はきけ止めを処方します

はきけが強いときはしばらく何も飲ませないで、はきけが落ちついてきたら、イオン飲料などをすこしずつ、何回にも分けて飲ませます。

下痢については、すこしずつ消化のいいものを与えていきます。

症状が重く点滴が必要と思ったら、早めに医療機関を受診してください。

大切なことは、腸を休ませることと、失われた水分を補給することです。

●家庭で気をつけること

オムツ交換や排泄の後は、しっかり手を洗います。


◇我が家の場合◇

娘が1歳の頃、この嘔吐下痢症にかかってしまいました。

ほとんどを家の中で過ごしていた時期にかかったため、いつ感染したのか不思議でした。

娘が12月29日に発症し、その後31日大晦日に私が発症しました。

私の症状はかなり重く、お正月2日間は病院で点滴を受けました。

元旦から娘と私は発症したまま実家にお世話になったのですが、母をはじめ集まった親類4人にうつしてしまいました。

感染した大人はとても症状が重く、中でも私はこの時、4キロも痩せてしまいました。

お正月に痩せたのは初めてでした。

それ以来、嘔吐下痢症は私の中で一番恐れている感染症です。



【感染性胃腸炎】

細菌・ウイルス・寄生虫などによって引き起こされる胃腸炎です。

ウイルスによるものは、ノロウイルス、ロタウイルスによるものが多く、冬に流行します。

●原因

ノロウイルスは、カキやシジミなどの二枚貝に含まれているために、これらが感染源となることがあります。

また、患者の便や吐物によって人から人へ感染するほか、汚染された食品を介して感染することもあります。

●症状

主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛で、熱はあまり高くなりません。

潜伏期間は1~2日です。 通常は数日で軽快します。

●治療

点滴による水分補給など、症状に応じた治療を行います。

●予防

日頃から手洗いとうがいを励行します。

特に調理や食事の前には、手をよく洗うように心がけます。

調理器具やタオル等は、85℃以上の熱湯で1分間以上加熱するのが有効です。

カキ等の二枚貝を調理する際は、十分に加熱して食します。

下痢等の症状のある人は、調理や配食はやらないようにします。