2008/01/30

インフルエンザ

インフルエンザウイルスによる感染症です。 普通のかぜとは違い、乳幼児や高齢者にとっては命にかかわる病気です。

●原因
インフルエンザウイルスの感染で発症します。感染経路は空気感染または飛沫感染によります。潜伏期間は1~3日といわれています。

●症状
全身の関節痛が酷く、39~40度の熱が2~3日続きます。

突然の高熱、悪寒で始まり、鼻水、くしゃみ、咳、のどの痛み、関節痛、筋肉痛の他に、腹痛、嘔吐などの症状もみられます。

乳幼児はインフルエンザ特有の全身症状 (筋肉痛、頭痛、倦怠感)が少なく、鼻汁、咳など普通のかぜと症状が似ていることがあり、判別が困難なため早めに受診するようにします。

脳炎や脳症によってケイレンを起こし、死にいたることも稀にあります。

また気管支炎や肺炎を合併することもあり、小児では、中耳炎、熱性けいれんをおこすことがあります。

高齢者や呼吸器・心臓などに慢性の病気のある人は重症化することがあります。

●治療
感染したと思ったら、幼稚園、学校は休み早めに受診します。

感染しているかどうか、迅速検査で10分間程度でわかります。

早期(発症後48時間以内)ならば抗インフルエンザウイルス薬が効果的です。

高熱や痛みに対しては解熱鎮痛剤などが使われますが、症状を緩和させる対症治療であり、インフルエンザそのものを治しているわけではありません。

抗ウイルス薬による治療は、吸入薬と経口薬、小児用にはドライシロップが使用できます。
この薬はインフルエンザウイルスの増殖を抑える薬で、 病気の期間と症状の重さを軽減する効果に優れていますが、治療効果をあげるためには、症状がでてからなるべく早く服用する事が大切です。

●予防
予防栄養と休養を十分取り、人ごみを避ける、外出後の手洗いうがいなど、日常生活においても有効な予防があります。

ウイルスは低温、低湿を好むため、 加湿器などで室内の温度を適切に保つことにも効果があります。

また流行前にワクチン接種を受けることで予防できます。

インフルエンザワクチンを接種すると、インフルエンザにかからずにすむか、かかっても症状が軽くてすみます。

13歳未満の小児では、1~4週間の間隔をおいて2回接種します。接種後、効果が現れるまでに約2週間かかります。

しかしこのワクチンは卵アレルギー、けいれんの既住症、免疫不全のある人、熱を出している場合などには接種できないことがありますので、そのような場合は必ず医師に相談します。

◇我が家の場合◇

娘がインフルエンザの予防接種をうけたときは、卵白アレルギーがあるため30分~1時間ほどそのまま病院で様子をみます。

病院によっては卵アレルギーがある場合、断られることもあります。

インフルエンザの流行は気温に左右されるため早ければ11月、遅い時期には3月~4月初旬に流行ることもあります。

11月頃予防接種を受けた場合、遅い時期の流行の時にはかかってしまうこともあるようです。

前回、娘の大切な学校行事が迫っていた時に主人がかかってしまい、悪いとは思いましたが、接触を避けたかったので、主人を実家の空き部屋に隔離しました。

入試の時期にかかったりすると大変ですので、普段からの生活習慣や予防がとても大切だと思います。

【インフルエンザ脳症】
主に6歳以下の子どもにおこります。発熱してから数時間から1日ほどで、けいれんや意味不明な言動、意識障害などが現れます。

約30%の死亡率、後遺症も25%にみられます。ある種の解熱剤が関係しているともいわれています。

国立感染症研究所 感染症情報センター